歯医者が教える、本当は怖い!いびきの正体
今回から、いびき及び睡眠時無呼吸症候群について、数回に分けてお話していき たいと思います。
昨今、いびきや睡眠時無呼吸症候群における様々な影響は、医科だけでなく歯科でも大きな問題 となってきています。
そこで、今回はいびきについてお話させて頂きたいと思います。
いびきは睡眠関連呼吸障害の症状の中の一つで、病気の大きなサインでもあります。
いびきについて正しく学び、知識を得る事で、無闇に怖がる事なく、大きな問題を抱える前に専 門の医科や歯科もしくは耳鼻科にご相談出来ると思います。
いびきとは
寝ている間に、鼻腔、咽頭、喉頭など呼吸をする最初の通り道の上気道で発生する呼吸音です。
典型的には息を吸っている時に出現しますが、息を吐いている時にも生じる事があります。
いびきは肥満、鼻閉、喫煙とも関連し、飲酒、睡眠薬、筋弛緩薬なども引き起こす誘因となりま す。
また、いびきは浅い眠りのレム睡眠と、深い眠りのノンレム睡眠の中で最も深いステージN3で、 最もうるさくなりやすいという報告があるようで、治療を行う事で深い睡眠をとる事が出来ても いびきが増加する事があります。
以下は、実際の呼吸の状態を表す図となります。
こちらは、気道が狭くなっていない状態で、呼吸がスムーズに行われている状態です。
こちらは、気道が部分的に狭くなり、睡眠中に舌や咽頭部が振動し、呼吸音であるいびきが発生している状態です。
こちらは、今後お話していきますが、気道が部分的、もしくは完全に閉塞し、無呼吸及び低呼吸が生じている状態で、OSAと言われる閉塞性睡眠時無呼吸症候群の呼吸状態です。
なぜいびきは怖いのか
いびきは、習慣性いびき、原発性いびき、単純性いびき等の、日中の眠気や不眠症の症状を起こさず、あまり心配する必要がないものもありますが、閉塞性睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる睡眠関連呼吸障害の主症状の一つである可能性があります。
そのため、いびきを軽視しているとその後ろに隠れている重大な問題を見逃してしまいます。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群は、年齢、性別を問わず合併症として様々な病気を引き起こし、子供では発達障害やADHD、大人では高血圧や脳卒中、最悪の場合には突然死を引き起こします。
ですので、いびきがある、もしくは指摘された場合には医療機関にご相談されても良いかと思われます。
いびきと閉塞性睡眠時無呼吸症候群を見極めるための検査方法
いびきは閉塞性睡眠時無呼吸症候群の主症状の一つでもありますので、心配する必要がないいびきなのか、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の症状の一つなのかの診断をする必要があります。
その検査方法は、検査機器を有する医科において、1泊から数泊入院し行われる睡眠ポリグラフ検査、あるいは患者さんみずから機器やセンサーを装着し行う検査施設外睡眠検査です。
これにより、睡眠状態、睡眠呼吸障害の有無、障害の種類とその重症度などを詳しく検査することが可能です。
いびき以外にこのような症状がある方は要注意
様々な合併症のリスクがある閉塞性睡眠時無呼吸症候群には、いびき以外にも一般的な症状がありますので、いびき以外にも以下の症状がある場合には、医療機関での詳しい検査をお勧めします。
・起床時の頭痛
・日中の過度な眠気
・倦怠感
・夜間の頻尿
これらの症状といびきが混在する場合には、要注意です。
まとめ
今回は、いびきという症状に焦点を当ててお話させて頂きました。
いびき単体では、心配する程の病気ではないですが、睡眠関連呼吸障害の発見のきっかけとして重要な症状になるということだけでも知って頂きたいと思います。
また、睡眠関連呼吸障害は歯科で発見出来る場合も多いと感じていますので、歯科医療に従事している方にも、知って頂ける機会になればと思います。
次回からは、さらに詳しく睡眠時無呼吸についてお話させて頂きたいと思います。
今回の内容及び睡眠時無呼吸治療に関するブログは、宮地舞先生の著書である『歯科医師のための睡眠時無呼吸治療』を参考に書かせて頂きました。
非常に分かりやすく、詳しく書かれていますので、ご興味のある方は是非お読みになって下さい。